居直り日記

深く考えずに書く

【映画】「ヒドゥン」| すっとぼけた味わいのホラー映画

決してコメディではないのだけど、すっとぼけているというか、拍子抜けするというか、脱力してしまうというか、奇妙な味わいの映画。

凶悪犯罪が立て続けに起こるロサンゼルス。しかしどの事件の犯人も、本来犯罪とは無縁の平凡な一般人ばかり。実は真犯人は異星人で、人間の体に寄生しては殺人や強盗を行い、体が持たなくなると別の人間に転移して生き続けているのだった。

悪の異星人はハードロックとアメ車が大好き。あと、普通にエロに興味があり、若い女性をナンパ(と言えるのか…?)してみたり、ストリッパーに寄生したときは自分の胸を揉んでみたりする。

人間に寄生しては犯罪を繰り返す、そして寄生された人間は遅かれ早かれ死ぬという、非常に恐ろしい異星人なのに、そのナメクジみたいな見た目も相まってなんとなく滑稽なので困ってしまう。

死ぬ間際のストリッパーに犬が近づいてきたときには、犬はやめれ〜〜〜〜犬は〜〜〜! と思ったがあっさり寄生された。あのあと飼い主に転移していたので、当然犬も死んだはず。あーあ。

FBIを名乗るカイル・マクラクランには良い異星人が寄生している。異星人なので、人間の習慣や常識がわからず、普通の大人ならやらないようなことをやってしまう。例えば、水に溶かして飲む錠剤をガリっと噛んでみたりする。妙なことをしてもまったく表情が変わらないのが笑いを誘う。

そして、なんと言っても最大の脱力ポイントはあのおもちゃみたいな武器だろう。凶悪な異星人を殺すことができる唯一の武器が、手のひらサイズのあれ?? っていう。

見ている間は緊迫感もあり目が話せないのだが、同時になんか脱力して笑ってしまう。でも、オチまできれいにまとまっているいい映画でした。

80年代の音楽とファッションも懐かしい。日曜洋画劇場(もしくは金曜ロードショー)で何度も放映されてるような感じ。ところで、ベック刑事を演じるマイケル・ヌーリーはどこかで見た顔だと思ったら、「フラッシュダンス」の鉄工所の社長だった。