居直り日記

深く考えずに書く

頭がいっぱいで落ち着かないとき、どうするのがベストなのか

今日は仕事で珍しく頭を使ったせいか、夕飯を食べたあともずっとそわそわした感じが抜けない。

気持ちを落ち着かせようと、そんなに刺激は強くないであろうと思われる小津安二郎麦秋」を見始めるも、どうにも見ていられない。原節子が知人の結婚の知らせを聞くシーンあたりでストップしてしまった。

文章にすればすこしはましになるかと思って、今これを書いている。

これだから頭を使うのはいやなんだ。

しかし普段からこうやって真剣に考えることを避けているせいで、頭を使うとすぐに疲れてしまうのかもしれない。筋力だって鍛えなければどんどん衰えるんだし、きっと脳もそうなんだ。

明日も仕事だし、さっさと眠らなければならない。どうしよう。散歩でもすれば多少は落ち着くだろうか。なんかアイスクリームが食べたい気もするし、近所のコンビニまで買いに行くか。そしてシャワーを浴びればリセットされるかもしれない。頭の中でどうにかしようとせずに、身体のほうに刺激をあたえる方がいいかもしれない。



外は涼しいような蒸し暑いような微妙な空気で、快適とは言い難かった。田舎なので人が全然歩いていない。車もぽつりぽつり通り過ぎるくらいだ。

不意に "Tell me something Good" が頭の中で鳴り出す。これはまあラブソングなんだろうけど、今の自分が言われたい something good はやっぱり「おめでとうございます、宝くじが当たりました」だよな。これってナイル・ロジャースだっけ? 関係なかったっけ? そういえばチャカ・カーンを最初に聴いたのってこれじゃなくて "I'll Be Good To You" のカバーだったよな。あれはクインシー・ジョーンズだよな、そういえば10年前くらい前までクインシー・ジョーンズナイル・ロジャースの区別がずっとついてなかったんだよな、見た目全然違うのに。"I'll Be Good To You" も好きだけど、あとから60年代くらいのサントラなんかを聴いたらかっこよくてびっくりしたな。アイアンサイドとか、世代的に「新聞によりますと……」ってつい出てきちゃうけど。クインシー・ジョーンズ元気かな、もうだいぶお年だよな、以前見たドキュメンタリーは面白かった。めちゃくちゃワーカホリックで、そのせいで結婚生活がうまくいかなかった、みたいな。チャリティなんかもやっててすごいひとだなーと思ったけどなんか別のインタビューでリンゴ・スターのことをドラム下手くそすぎ、とかディスってて別の意味ですごかったな。大物。パワーある。ペギー・リプトンとも付き合ってたな、ペギー・リプトンといえば私にとってはツイン・ピークスだけど、ツイン・ピークスが流行ったころ、レンタルビデオ屋で借りて連日見た、たしか夏休みだった、そのころツイン・ピークスの流行りに乗じてかどうかはわからないけど近所のファミレスでチェリーパイがメニューに加わって、友達とわざわざ食べに行ったよな懐かしい、彼女とは10代の終わりにはもう連絡をとらなくなっちゃったけど、まさにスタンド・バイ・ミーみたいだな、深沢七郎の「友達は季節に咲く花だ」っていう言葉を松浦理英子の本で知ったけど、松浦理英子を教えてくれたのも彼女だったな、元気かな。

などと考えながら歩いているうちにアイスがほしいという気持ちは薄れてきて、帰宅してシャワーを浴びてこれを書いた。今11時半だ。眠れそうな気がしてきたのでベッドに入ることにする。

私の場合、頭がいっぱいでそわそわするときは、散歩しながら懐かしい記憶を反芻するのがいいようだ。