居直り日記

深く考えずに書く

【映画】「ロリ・マドンナ戦争」| エド・ローターに注目

異世界を見てしまった、という感じである。

いわゆるヒルビリーの、とある二家族の諍いとその顛末。自分の土地に不法侵入した、という理由で銃をぶっ放すようなメンタリティの人々が主人公で、これはいくらなんでもフィクションだし表現を盛ったんだよな、と思いたくなる世界の話であった。

タイトルにもなっているロリ・マドンナ自体は、諍いがヒートアップする原因にはなったものの、ストーリー上それほど重要というわけではない。

Ed Lauter演じる、フェザー家のホークが印象深い。ロリ・マドンナを見つけたときの下衆な目つき、豚の前で自分がエルビスだという妄想にふけるシーンの滑稽さ、シスターEを平気でレイプする邪悪さ、兄のスラッシュに見せるかすかな同性愛的感情、「かっこよく死にたい」と銃を持って待ち構えるガットシャル家の面々の前に、これまたエルビスになりきって出ていくという自尊心、なかなか複雑な人物である。